株式会社そばの坂本さんの乾麺「熟成ねむり雪そば」の帯パッケージを作成しました。
ねむり雪そば
雪深い幌加内の長い冬の間に雪の中で低温貯蔵して熟成させる「ねむり雪そば」というそばがあります。
そばの生産から製粉までを手がける坂本さんが試行錯誤を重ね、独自の熟成方法で開発された貯蔵方法です。
そばにとって条件の良い温度と湿度で安定する雪の中で貯蔵することにより乾燥や劣化を防ぎ、さらにそばが熟成して旨み・甘みが増した品質のよいそばができあがります。
ねむり雪そばには幌加内町の独自品種「ほろみのり」が使用され、例年7月31日から1週間程度の期間、町内のそば店で提供される期間・数量限定のレアなおそばです。
幌加内には2度雪が降る
その「ねむり雪そば」の乾麺の帯パッケージをというお話をいただき、イメージをヒアリングさせていただいたところ「そば畑のイメージが良い」とのことでした。
「そば畑」と「雪のなかで貯蔵して熟成させるそば」のイメージ。
そば畑のビジュアルベースで、雪のイメージをプラスする方向性で検討しました。
雪深い幌加内の雪と、夏、町内に咲き誇る真っ白いそばの花がまるで雪のように見えることから、「幌加内には2度雪が降る」と表現されることもあります。
最初に浮かんだのはそのイメージ、そして「ねむり雪そば」の「ねむり」という語感から静かな夜をイメージしました。
現実にはあり得ない景色ですが「雪の降る夜の満開のそば畑」が一つ目のデザイン案として上がりました。
もう一つは、「夜(ねむり)」「そばの花」というキーワードから、白居易の「村夜」という漢詩を思い出しました。
「村夜」は、幌加内町の広報誌「ほろかない+(plus)」の第1版~3版の表紙で夜のそば畑の写真の上に「月明蕎麦花如雪」の文字をレイアウト して使用していた詩です。
この白居易の「村夜」という漢詩をモチーフにしてTシャツのデザインを作成したのを思いだし、これをアレンジしました。
一つ目が夜のイメージだったので、こちらはあえて穏やかな静けさの漂う朝霧のイメージにアレンジしました。
2案とも採用
2案を提案して選んでいただく予定でしたが、最終的にはどちらも採用ということになりました。
びっくり!